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眼痛が主訴の間欠性外斜視

眼精疲労は[視作業(眼を使う仕事)を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態]とされます。https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=26
眼精疲労の原因のひとつである間欠性外斜視https://meisha.info/archives/910では、眼痛を主訴として受診することがあります。

症例:83歳女性

右眼球内側の痛みを主訴に受診したAさんは軽度の近視性乱視のメガネを常用していて視力は正常でした。
[半年前から右の眼球の内側の部分が痛い]との訴えでこれまで何箇所かの診療所で診察を受けました。
脳のMRIは異常なく、ヒアルロン酸など点眼処方されましたが改善なく、原因が不明とのことで筆者の診察を受けました。
日内変動を尋ねたところ朝は大丈夫だが、午後になると痛むとのことです。

診察

右眼瞼皮膚上から右眼球を押してみましたが圧痛はありません。
眼球運動をみるため上方視をしてもらったところ著明な外斜視が観察されました。
そこでカバーテスト(遮閉試験)https://meisha.info/archives/478をすると、正面視でも大角度の外斜視でした。(図上段はカバーテスト前、中段は左のアンカバー直後)
普段かけている遠用単焦点メガネには左右ともに10△Base Inのプリズムがはいっていましたが、眼鏡装用下でのカバーテストでも外斜視は残ります。(図下段)

診断

83歳という高齢ですが、プリズムメガネ未装用時でも斜位を保てるほどの良好な輻湊機能をAさんは維持していたのです。
左右合計で20△Base Inのメガネを普段から常用して斜視角は減少していましたが、斜位を保つための輻湊維持による眼精疲労を[右目の内側の眼痛]と感じていたと思われます。
その説明で納得いただいたので斜視手術をすすめましたが、高齢を理由に手術は希望されませんでした。
代替案として自宅に居る際は片眼を眼帯やルミネパッチで遮閉して両眼視しないようにしてみることをすすめました。