• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

動体視力と高齢者講習(70-74歳)

70歳以上の高齢者が運転免許を更新する際、事前に高齢者講習を受講する必要があります。https://www.pref.yamanashi.jp/police/p_menkyo/shinkoureisyakousyu70-74.html
75歳以上ではさらに認知機能検査と運転技能検査(一定の違反行為があった場合)も必要です。

高齢者講習の内容

1. 座学(交通ルール、安全運転などに関する知識の再確認のためのDVD視聴)
2. 機器検査:動体視力、夜間視力、視野検査
3. 実車指導

2. はこれらの機能が若いヒトに比べて低下していることを自覚させるためのものです。
3. は指導員が同乗する車両で運転技能や一時停止、信号順守などをチェックするものです。
いずれも結果の不良を理由に免許更新ができなくなることはありません。

動体視力

眼科臨床で通常行う視力検査は[静止視力]static visual acuity (SVA) を調べるものですが、これに対して[動体視力]は動く対象での視力を測定するものです。
動体視力には、眼前の平面内を通常水平方向に移動する視標で測定するdynamic visual acuity (DVA)と、機器の奥から手前に向かって移動する視標を用いるkinetic visual acuity (KVA)があります。
Hoshina K et al.: A study of static, kinetic, and dynamic visual acuity in 102 Japanese professional baseball players. Clin Ophthalmol 7:627-32.2013

このうち高齢者講習で行われるのはKVAで、ブログ筆者が最近受講した際には図に示すコーワ社AS-4Fα https://www.kowa.co.jp/e/life/product/vision.htmが使用されていました。
(ちなみに夜間視力の検査で使用されていたのはコーワAS-14Bαのようでした。)

機械を覗き込むとランドルト環が遠方から一定速度で接近してきて、その切れ目が分かった時点でレバーを倒して回答します。
メガネをかけての両眼の静止視力が0.9だった筆者の動体視力は0.2とのことでした。