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ICC: Intrachoroidal cavitation

視神経乳頭の主に下方に接して、明るい橙黄色の盛り上がりがみられることがあります。
これは脈絡膜内のほら穴様構造で、Intrachoroidal cavitation: ICC脈絡膜内洞様構造)と呼ばれます。

ICCは強度近視に伴の5%程度にみられます。
図の症例は眼軸長が26.7mmと延長していました。
乳頭周囲の強膜変形に網脈絡膜が追従できないために生じると考えられています。
赤木忠道: 緑内障からみたintrachoroidal cavitation、ピット、篩状板部分欠損.Retina Medicine 5: 198-200, 2016.
大野京子: 病的近視の視神経周囲構造. In: 大野京子, 前田直之, & 吉村長久 (Eds): 画像診断から考える病的近視診療. 医学書院, 188-196, 2017.

ICCと緑内障様視野異常

ICCは通常、視神経乳頭あるいはその周囲のピットを通じて硝子体腔と連絡することがあります。
山崎厚志 他: 軽度近視眼にみられた乳頭周囲萎縮内pitを伴うintrachoroidal cavitationの1例. 臨床眼科 69: 857-861, 2015.
図の症例でも乳頭下縁との間に大きなピットがみられます。
この部位で網膜表層の神経線維層の一部が途絶するため、鼻側階段など緑内障様の視野異常を示す例が多くみられます。
強度近視は緑内障の合併も高率ですので、眼圧管理を要する緑内障性視野異常なのか、ICCによる視野異常なのか、あるいは両者なのか、経過観察にて確認することが重要です。