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眼瞼黄色腫

黄色腫 xanthomaはまぶたなどの皮膚にみられる黄色のしこりです。
脂質異常症に伴ってみられることが多いとされています。
石浦信子: まぶたの黄色いできもの 診断と治療 107:74-5.2019

眼瞼黄色腫

眼瞼黄色腫は上下眼瞼の主に内側部に扁平な黄色腫瘤としてみられます。
痛みや痒みはなく、多くは整容改善目的にて眼科や形成外科を受診します。
病理学的には酸化LDLを貪食したマクロファージ由来の泡沫細胞の真皮内浸潤です。
田邉美香: 眼瞼黄色腫 眼科グラフィック 7:17-20.2018

症例:69歳男性

Nさんは左下眼瞼の黄色のしこりが最近1年間で目立つようになってきたとして、近医眼科を受診し、美容的に切除したいとの希望で大学病院眼科を紹介されました。
図右の黒矢印で示すように病変は皮膚、瞼縁部、眼瞼結膜の3部分にまたがってみられました。
脂腺癌https://meisha.info/archives/691も疑われたため、3部分それぞれを含むように外来にて病変中央部を楔形に試験切除しました。

病理結果

病理結果は表のごとく泡沫状マクロファージからなる黄色腫でした。
CD31は血管内皮マーカー、D2-40はリンパ管内皮マーカーです。

腫瘍を全摘したわけではありませんが、術後には外見的には目立たなくなっており、さらなる手術は希望されませんでした。
なお血液検査の結果、LDL-, HDL-, total コレステロールは正常範囲でしたが、トリグリセリドは229 (正常:40-140)と軽度上昇していました。