ぶどう膜炎の原因は多彩で[ぶどう膜炎診療ガイドライン](2019年日眼会誌)の各論には感染性9疾患、非感染性16疾患が解説されています。
これら25疾患を含むぶどう膜炎の原因別頻度は本邦で2009年に調査されました。
Ohguro N et al.: The 2009 prospective multi-center epidemiologic survey of uveitis in Japan. Jpn J Ophthalmol 56:432-5.2012
上記論文では36大学病院のぶどう膜炎外来を1年間に初診した3830例中、診断できた34疾患の頻度を末尾の表のごとく集計していて、これをガイドラインの25疾患とそれ以外に分けたグラフは図のごとくです。

グラフ中の急性前部ぶどう膜炎AAUはガイドラインの[非感染性ぶどう膜炎1. HLA-B27関連ぶどう膜炎]とかなりオーバーラップしますが、論文中でHLA-B27陽性例は28%、陰性例は30%、検査未施行が40%でした。
また[非感染性ぶどう膜炎12. 眼内悪性リンパ腫]は論文中のmasquerade syndrome(仮面症候群) 95例の大部分を占めますが、この中には悪性リンパ腫以外の眼内腫瘍や転移性眼内腫瘍も少数含まれます。
[感染性ぶどう膜炎2. 眼内炎]は論文中の細菌性眼内炎と真菌性眼内炎を合わせたものです。
25疾患以外で頻度の高かった強膜炎235例のうち原因が明らかなのは関節リウマチ9%、GPA(多発血管炎性肉芽腫)4%でした。
分類上の微妙な食い違いはありますが、ガイドライン各論の25疾患が初診ぶどう膜炎の約半数を占め、そのうち非感染性が3/4弱を占めるという結果です。
