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HLA-B27 関連ぶどう膜炎

急性前部ぶどう膜炎 AAU: acute anterior uveitisは強い充血や眼痛を示す片眼性の前部ぶどう膜炎で、前房蓄膿や虹彩後癒着を伴う激しい前房内炎症を繰り返します。
AAUのうち、HLA-B27が陽性のものはHLA-B27関連ぶどう膜炎(またはHLA-B27 AAU)とされ、全身的に強直性脊椎炎、Reiter病、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患を伴うことがあります。
Chang JH et al: Acute anterior uveitis and HLA-B27. Surv Ophthalmol 50:364-88.2005
治療は前房内炎症に対する強力なステロイド点眼結膜下注射https://meisha.info/archives/4380散瞳薬点眼による瞳孔管理です。
南場研一、他: HLA-B27 関連ぶどう膜炎. 臨眼 62:1950-4.2008

症例:57歳女性

50歳頃から整形外科にて関節リウマチと診断されメソトレキセートで治療されていました。
1年前に左眼の強膜炎+虹彩炎としてA眼科にかかりステロイドと散瞳薬の点眼で加療されるも再発を繰り返すとのことで大学病院眼科を紹介されました。

大学初診時

矯正視力は1.2/0.4、眼圧:20/17mmHgで、左眼に毛様充血、前房内炎症、虹彩後癒着(図左)がみられましたが、眼底には明らかな異常はみられません。
ベータメサゾン点眼6X、ミドリンP点眼3X、デキサメサゾンの結膜下注射を行うも、1週間後には前房蓄膿(図中央)を生じました。

HLA検査の結果はA2、A24、B27、B52でした。
デキサメサゾン結膜下注射を週2回のペースで行い、散瞳薬点眼も6Xとしましたが、初診2週間後にiris bombeによる眼圧上昇(44mmHg)をきたしたため、YAGレーザー虹彩切開術https://meisha.info/archives/2058を施行しました。(図右)
3か月後には炎症はおさまり左眼視力1.0を得ました。