• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

角膜上皮びらん

[目の表面が痛い]、あるいは[目がゴロゴロする]と訴えて受診する患者さんの多くは[角膜上皮びらん]という病気です。

角膜と角膜上皮細胞

角膜は眼球前面の透明な壁で暗い内部が透けて見えるため黒目と呼ばれます。その周囲の白目は半透明の結膜を通して見える白い強膜です。

厚さ0.5ミリの角膜の大部分はコラーゲンという線維状の蛋白質でできていて、その表面を数層の角膜上皮細胞が覆っています。

角膜上皮びらんは一部の角膜上皮細胞が剥がれ落ちる病気です。

角膜上皮に伸びる知覚神経

角膜上皮には痛みを伝える知覚神経(三叉神経)の線維が伸びてきています。
角膜上皮細胞が剥がれるとこの知覚神経線維の末端が露出するために痛みを感じます。
この痛みは点眼麻酔薬のベノキシールでなくなります。
目薬ではおさまらない眼球内部の炎症の痛み(虹彩炎など)や眼圧が上昇した際の痛みと区別するのに有用です。

フルオで点状に染まる病変

角膜上皮びらんは点状表層角膜症(SPK: Superficial punctate keratopathy)とも呼ばれます。
フルオレセインナトリウム(フルオ)という蛍光色素で染めると点状に染まって見えるからです。
眼科医院を受診して暗室で青い光で照らされて検査を受けたことがある人は多いでしょう。
フルオは角膜上皮細胞が剥がれた部分にくっついて、青い光で照らされると黄緑色に光ります。
これを細隙灯顕微鏡で観察すると剥がれた角膜上皮の部分が黄緑色の多数の点として観察できるのです。
https://meisha.info/archives/283

角膜上皮びらん(点状表層角膜症:SPK)の原因に紫外線、コンタクトレンズ、顔面神経麻痺(兎眼)、逆さまつ毛、点眼薬の防腐剤など多数ありますが、最大の原因はドライアイです。