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相対的瞳孔ブロックとプラトー虹彩

房水の産生と排出

房水は毛様体で作られて、後房という虹彩と水晶体の間の狭いスペースに排出されます(A)。
後房から瞳孔を通過して(B)前房に出た後、周辺の隅角から排出されます(C)。
隅角の天井にあたる角膜裏面には線維柱帯という網目状の構造があり、その隙間をすり抜けて奥にあるシュレム管に流れ込み、そこから眼球表面の上強膜静脈に流出します(D)。

隅角閉塞の機序

隅角閉塞は前方に移動した虹彩根部が線維柱帯に接触してシュレム管への出口を塞いで発生します。
360度全周の隅角閉塞で房水の排出がストップすると、眼圧が急激に上昇して急性緑内障発作を生じます。
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その機序にはいくつかありますが、主なものに相対的瞳孔ブロックがあります。

相対的瞳孔ブロック

中等度の散瞳では、上図の赤点線で示した房水排出経路のうちBの瞳孔通過部位で、虹彩の瞳孔縁と水晶体前面が広く接触するようになり房水の通過障害を生じます。
すると前房圧<<後房圧となり虹彩が前方に押されて膨隆し、隅角閉塞を生じます。
高齢の女性の遠視眼では元々前房が浅く、隅角で虹彩と角膜が接近しているので、わずかの虹彩の前方移動で隅角閉塞を生じて急性緑内障発作に至ります。

プラトー虹彩による隅角閉塞

相対的瞳孔ブロックは8ミリ直径以上の極大散瞳では生じず、またうつぶせ姿勢による水晶体の前進でも誘発されます。
一方虹彩の断面が高原状のプラトー虹彩では、散瞳のみで周辺虹彩の斜面が水平に移動して線維柱帯を塞ぎ、急性緑内障発作を生じます。

隅角閉塞その他の機序

隅角閉塞にはそのほか白内障の進行による水晶体膨化などの水晶体因子や、脈絡膜毛様体の浮腫、炎症などによる毛様体の前方回転、あるいは硝子体への房水の流入などが関係する水晶体後方因子があるとされています。

日本緑内障学会: 緑内障診療ガイドライン(第4版). 日本眼科学会雑誌 122:5-53.2018