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急性緑内障発作

現在、緑内障は図のように分類されています。
日本緑内障学会: 緑内障診療ガイドライン(第4版). 日本眼科学会雑誌 122:5-53.2018
緑内障の多くは網膜神経節細胞の軸索である網膜神経線維が徐々に失われていく原発開放隅角緑内障(広義)です。
https://meisha.info/archives/812
多くは人間ドックや健康診断で撮影される眼底写真で発見されますが、自覚症状はあまりありません。
https://meisha.info/archives/800
急性緑内障発作は緑内障のもうひとつの主要な病型である原発閉塞隅角緑内障やその前段階の原発閉塞隅角症でみられることのある急激で高度の眼圧上昇で、ころげまわるほどの目の痛みと頭痛を生じることで有名です。
中高年の遠視の女性に多く、下の表に示すような状況で起こります。

急性緑内障発作のひきがね
1. 薄暗くなってきた夕方(瞳孔が広がるため)
2. 顔を下に向けての長時間の作業(水晶体の前進による角膜と虹彩の接近)
3. 眼科で不用意に散瞳薬を点眼された後
4. 内科や泌尿器科などで処方されることのある抗コリン薬を内服した後

急性緑内障発作を起こす目の構造

角膜と虹彩の断面をみることのできる前眼部OCT検査で観察すると、図の上段に示す正常眼や原発開放隅角緑内障では前房は深く保たれています(中央の白線はアーチファクト)。
一方下段は急性緑内障発作を起こす危険性が高い原発閉塞隅角症や原発閉塞隅角緑内障の目です。
角膜と虹彩が接近して前房が浅くなっていて浅前房と呼ばれ、隅角は狭くスリット状です。

急性緑内障発作で眼圧が上昇するのは、表に示したような状況で散瞳したり、虹彩が前進したりすると、周辺の虹彩が全周で角膜に接触して隅角閉塞を生じるためです。
隅角閉塞を起こす詳しいメカニズムはまた別の機会に説明予定です。