• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

メガネ指導その1:中高年のメガネ

メガネ(眼鏡)は近視、遠視、乱視などの屈折異常老視https://meisha.info/archives/314などの調節異常の目の視力を矯正する医療用具です。https://meisha.info/archives/2761
メガネの処方と適切な使用法の指導は眼科医のたいせつな仕事です。https://meisha.info/archives/4848

年齢とメガネ適応

弱視https://meisha.info/archives/2257調節性内斜視https://meisha.info/archives/5142での治療用メガネを除けば、若年期におけるメガネ適応のほとんどは近視や乱視など屈折異常https://meisha.info/archives/2761で、正視と軽度遠視にはメガネは不要です(メガネが必要な中等度以上の遠視は多くはないので表から省いています)。
一方老視の症状が健在化する中高年以降は、若い頃メガネに無縁だった正視や軽度遠視も含め、屈折状態に応じたメガネが必要になります(表には一般的な例を示してあります)。

中高年からのメガネ:近視と乱視

若い頃からメガネを掛け慣れている近視や乱視(近視性乱視、遠視性乱視、雑性乱視)https://meisha.info/archives/1520のひとも老視で調節機能が低下すると、それまで使用してきた遠用メガネをかけたままでは手元のスマホ画面の文字が見えにくくなります。
軽度の近視ではメガネをはずせばスマホ画面はクリアに見えることを指導します。
ただし裸眼だとスマホ画面に顔を近づけなければならない中等度以上の近視や、ある程度以上の乱視を伴う場合には遠近両用の累進メガネhttps://meisha.info/archives/374を勧めます。

中高年からのメガネ:正視

正視のヒトは老視になっても遠見裸眼視力https://meisha.info/archives/1514は良好です。
スマホ画面をクリアに見るには近用眼鏡が必要ですが、眼鏡店で自分用に作成しなくても、100円ショップなどでの出来合いの老眼鏡https://meisha.info/archives/164で合うものがあればそれでもよいです。

中高年からのメガネ:軽度遠視

老視で調節力が失われる中高年以後、遠視の目は近方~遠方のどこにもピントが合わないのでhttps://meisha.info/archives/1507、クリアな像を得るには遠用メガネと近用メガネの両者が必要になります。
これまでメガネを掛けたことがない軽度遠視のヒトに遠近両用の累進メガネをいきなり勧めると、慣れずに挫折します。https://meisha.info/archives/374
まずは単焦点の近用か遠用いずれかのメガネを使い慣れるところから始めるのがよいです。