• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

遠見/近見/裸眼/矯正視力

近見視力と遠見視力

正視や遠視のヒトが歳をとって老視になると、近くのスマートフォンの文字がぼやけて見えにくくなります。
https://meisha.info/archives/1507
そのような近方視困難は図のような本に描かれた文字を読む近見視力検査で評価します。
一方、通常の視力検査は5mの距離で検査する遠見視力です。

4つの視力

遠見視力と近見視力はともに、裸眼とメガネ矯正の2通りで検査します。
遠見/近見と裸眼/矯正の組み合わせで、遠見裸眼視力、遠見矯正視力、近見裸眼視力、近見矯正視力の4つの視力が区別できます。
https://meisha.info/archives/300

は屈折異常(近視、遠視、乱視)、調節異常(老視)、白内障における4つの視力の異常を示します。
程度が中等度までであれば、調節力のある遠視の目の遠見裸眼視力と、近視の目の近見裸眼視力は正常です。
乱視では遠見、近見とも裸眼視力は低下しますが、矯正視力はともに正常です。

眼科医にとっての視力と学童の親にとっての視力

遠見、近見の矯正視力が低下するのは白内障のような屈折、調節異常以外の眼疾患です。
そのような眼球構造に異常がみられる目の病気を主な診療の対象と考えている多くの眼科医が単に「視力」という場合は遠見矯正視力を意味しています。
一方子供のメガネ必要性に関心がある多くの学童の親にとって、視力と言えば遠見裸眼視力をイメージすることが多いようです。