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中心性漿液性脈絡網膜症CSC

網膜裂孔によって眼底の周辺から剥がれてくる裂孔原性網膜剝離https://meisha.info/archives/1883に対して、中心性漿液性脈絡網膜症(CSC: central serous chorioretinopathy)は非裂孔原性網膜剥離https://meisha.info/archives/1893の代表で、通常、眼底中央の黄斑部の網膜が剥がれます。

剥がれた網膜の下には網膜下液が貯留します。
裂孔原性網膜剝離では硝子体由来の水ですが、CSCでは血漿由来の漿液なので漿液性網膜剥離と呼ばれます。
網膜の断面をみるOCT検査では、剥離した網膜の下に網膜下液が黒く見えます。

これは網膜下層の脈絡膜の血管から漏れ出た血漿の成分が、網膜色素上皮(RPE)の弱い部分を通って、網膜下に流れ込んだものです。

流れ込む漏出ポイントフルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)で確認できます。
注射後、脈絡膜に達した造影剤がRPEの一部から網膜下液中に広がり、さらに数分経過すると白く映る造影剤がパラソルのように上方に広がる様子を撮影できることがあります。
上方に向かうの はRPE細胞ポンプ機能によって水分が吸収され、蛋白成分が濃縮された網膜下液よりも、流入する血漿成分の比重が小さいためです。(そうではなくインクが滲むように拡大する場合もあります。)

レーザー光凝固でこの漏出点を弱く凝固すると、漿液性網膜剥離は治癒に向かいます。
凝固で死滅脱落したRPE細胞を修復するように周囲の細胞が分裂増殖して欠損部分を再び覆い,、漏れがストップするためです。