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脈絡膜骨腫

脈絡膜悪性黒色腫(メラノーマhttps://meisha.info/archives/1669転移性脈絡膜腫瘍https://meisha.info/archives/2423はいずれも脈絡膜に生じる悪性腫瘍です。
同様の網膜下の隆起は良性の脈絡膜腫瘍である母斑、血管腫や骨腫でも見られます。

脈絡膜骨腫

脈絡膜骨腫choroidal osteomaは視神経乳頭周囲に見られることが多く、その色は病期によって変化します。
腫瘍の生育期には黄桃色で、その後の骨形成期には灰白色~白色で、さらに骨吸収期には退色して網膜色素上皮の萎縮による黒色色素沈着を示すようになります。

図は22歳女性例で、活動性のある周囲の黄桃色部分に囲まれて、骨形成期の白色部分が中心窩に見られ、黒褐色の色素沈着も伴っています。
写真の時点で矯正視力は0.8でしたが、その後中心窩が完全に巻き込まれて、5年後には0.2に低下しました。

片眼性VS両眼性:多くは片眼性ですが、両眼性もまれではありません。
年齢と性:若年女性に多く、思春期や妊娠時期に腫瘍が成長する傾向があって、女性ホルモンとの関連が疑われています。
視機能障害:中心窩の網膜色素上皮が萎縮すると視力は低下します。
また漿液性網膜剥離の合併や黄斑部の脈絡膜新生血管CNVの発生でも視力が低下します。
後藤浩. 眼内腫瘍アトラス: 医学書院.52-62. 2019

腫瘍内の骨の証明

腫瘍内に形成される海綿状の骨はCT画像で確認できます(図の赤矢印)。
超音波検査では板状のBモードエコー像を示し、反射の強い骨のため後方に音響陰影acoustic shadowと呼ばれる低反射帯を伴います(図の黄星印)。
gainを下げて感度を落とすと、周囲の正常エコー像は減弱しますが、腫瘍からの反射は残ります(図の黄矢印)。

図のケースでは骨と考えられる反射がOCT画像で腫瘍表層に見られます。