流行性角結膜炎 EKC: Epidemic keratoconjunctivitisはアデノウィルスによる伝染性の強い急性濾胞性結膜炎です。https://meisha.info/archives/2417
濾胞性であることは下眼瞼を押し下げて眼瞼結膜を観察します。https://meisha.info/archives/4981
改訂版「感染症法に基づく届出基準(2020年)」においてEKCの確定例とは[急性濾胞性結膜炎の臨床症状にプラスして表のAまたはBの1つ以上に該当すること]とされています。
北市伸義: アデノウイルス 臨床眼科 76:1514-9.2022
EKC 発症後 7日目以後に観察される多発性角膜上皮下浸潤 MSI: multiple subepithelial corneal infiltrates(上図右)はアデノウィルス抗原に対する免疫反応です。
角膜の表層に淡い白色斑として観察されて視力障害や羞明の原因になります。
治療はフルメトロンなどのステロイド点眼ですが、数カ月を要することもあります。
なお[流行性結膜炎]ではなく[流行性角結膜炎]と角膜が病名に入っているのはMSIのためです。