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先天赤緑色覚異常

ヒトの網膜は380 nm(ナノメートル)から780nmの間の可視光の波長をS錐体、M錐体、L錐体の3種類の錐体によって色の違いとして認識しています。
例えば588nmの光はM錐体を70%、L錐体の80%を刺激することでヒトの脳は黄色と認識しています。

先天色覚異常の分類

先天色覚異常は3種類の錐体視物質蛋白(オプシン)をコードする遺伝子の異常によって生じます。
3種類の錐体のいずれかが異常になる(異常)3色覚と1種類が欠損する2色覚、それに2種類が欠損する1色覚に分類されます。
2色覚と3色覚ではL錐体が関係するものが1型、M錐体が関係するものが2型、S錐体の関与が3型と呼ばれます。

1型3色覚にはL錐体の代わりにM錐体に類似する異常M錐体が、2型3色覚ではM錐体の代わりにL錐体類似の異常L錐体が存在しますが、3型3色覚はありません。
1色覚としてはS錐体のみ存在する青錐体1色覚が報告されていますが、非常にまれです。
そのほかに錐体が全く存在せず杆体のみの目は0色覚ではなく杆体1色覚と呼ばれます。

先天赤緑色覚異常

先天色覚異常のほとんどは1型と2型の3色覚または2色覚(上図の点線)で、先天赤緑色覚異常と呼ばれます。
原因となるL錐体とM錐体の視物質をコードする遺伝子はX染色体上にあるので(S錐体は7番染色体)、X染色体劣性遺伝を示し、日本では男児の約5%にみられます。