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どちらの目が斜視?

斜視の子供を診察する時に、母親から[どちらの目が斜視ですか?]とよく尋ねられます。
共同性斜視と呼ばれる子供の斜視の多くは、どちらの目が悪いということはなく、両者の相互関係の異常が原因です。
外斜視の場合、右目で目標を捉えると左目は目標よりも左の方を向き(図上)、左目で目標を見ると今度は右目が目標よりも右を向きます(図下)。
左右どちらの目で目標を見ても、反対の目の視線は離れる方向を向くのでどちらの目が悪いということはありません。

非共同性斜視(麻痺性斜視)では目の動きが悪い

一方、脳動脈瘤などに伴ってみられる動眼神経麻痺でも外斜視と同様の目つきになります。
これは非共同性斜視あるいは麻痺性斜視と呼ばれます。
左右一対ある動眼神経のうち右の動眼神経が麻痺すれば、右目を内側に向ける内直筋が働かなくなります。
そのため左を見るときには(図上)右目が左を向けないので外斜視は強調され、
右を見るとき(図下)には両目とも正常に動くので外斜視は目立ちません。
共同性斜視では左右どちらの目も正常に動くので、左右どちらの方向を見ても外斜視の程度は変わりません。

角膜反射法

斜視を記録するにはフラッシュを光らせて顔の写真を撮影します。
図の内斜視の場合、左目がカメラを見ていると反射は左目の黒目の中心にありますが、右目では中心よりも外側にできます。
しかし次の瞬間、右目で見ると反射の位置は逆になります。
これは角膜反射法と呼ばれます。

斜視で受診した子供の親にこの写真を見せると納得してくれます。
しかし程度の軽い斜視や間欠性外斜視ではこの方法ではうまくいかないことがあり、その場合は遮閉試験(カバーテスト)という方法を行います。
その詳細は、飯島裕幸著[これで納得 目の検査]に説明しました。