眼外傷や斜視の術翌日の子供さんの診察では、まぶたの腫れや痛みで開瞼が困難なため、眼球の十分な観察ができないことがあります。
そのような場面で便利なのがデマル鈎(デマル氏開瞼鈎)です。
図のように左手にもって上まぶたにひっかけ、右手で手持ち細隙灯顕微鏡を持てば、助手なしで診察できます。
また眼窩底骨折の患者さんでまぶたが腫れて開瞼できないときの眼球運動のチェックも容易です。
2本用意して上下のまぶたに掛ければ結膜円蓋部近くまで観察できます。
デマル鈎をかける際に、ベノキシール点眼麻酔をするのを見かけますが不要です。
鈎の表面はなめらかで、麻酔なしで引っ掛けても痛くありません。
私自身も写真のように点眼麻酔なしで試して、平気でした。
術後の子供では、しみるベノキシールの点眼のほうが嫌がられます。
おまけの話
デマル鈎だけでなく、開瞼器も試しましたが点眼麻酔なしでかけることができます。