臨床医学は大きく外科系と内科系に分かれます。
同じ心臓を扱う臨床科であっても心臓の冠動脈バイパス手術を行うのは外科系の心臓血管外科ですが、カテーテル治療を行うのは内科系の循環器内科です。
脳の病気でも手術になる脳腫瘍は脳神経外科で、内科治療が主体のパーキンソン病は神経内科が担当します。
眼科には内科治療もありますが手術をするので外科系に分類されています。
外科系である眼科での卒後後期研修(各科をまわる卒後2年の初期研修ではなくその後の研修)では、ほぼ全員が白内障や斜視の手術のトレーニングを受けます。
それ以外に、緑内障手術、網膜剥離手術、硝子体手術、角膜移植手術、眼瞼手術、涙道手術などありますが、これらの手術をひとりの眼科医が行うわけではありません。
大学病院には緑内障、網膜、角膜、眼形成、涙道などの専門外来があり、所属の眼科医がそれぞれの分野の手術を行います。
また総合病院の眼科や個人の診療所でも白内障以外の眼科手術を行っている多くは、かつて大学でその専門外来に属して手術経験を積んだ人です。
このような手術に関係する専門外来だけでなく、高度な知識や診療経験が必要になるぶどう膜炎、神経眼科、斜視弱視などの専門外来もあります。
診療所のHPや病院の医師紹介欄に記載されている眼科医の専門分野は、その先生がかつて所属していた専門外来の分野で、その先生の得意分野です。
もちろん得意分野以外の病気も診てくれます。