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ぶどう膜炎の分類

ぶどう膜炎 uveitis は本来、ぶどう膜uveaに含まれる虹彩、毛様体、脈絡膜での炎症を意味しますが、現在では硝子体、網膜、強膜も含め眼球内に生じる炎症、すなわち内眼炎 intraocular inflammation すべてを指すようになっています。
川島秀俊: ぶどう膜炎アップデート2021. 日本眼科学会雑誌 125:483-98.2021

部位別分類

ぶどう膜炎は炎症の部位によって前部(虹彩、毛様体、前房)、中間部(硝子体)、後部(網膜、脈絡膜)に分類されます。
南場研一. ぶどう膜の炎症.  眼科学<1>第3版: 文光堂.272-7. 2020

病態からの分類

また浸潤する細胞によって肉芽腫性と非肉芽腫性に分類されます。
近藤由樹子. 肉芽腫性炎症と非肉芽腫性炎症 専門医のための眼科診療クオリフアイ13:ぶどう膜炎を斬る!: 中山書店. 8-10. 2012

病因からの分類:感染性 VS 非感染性

病因に着目すると感染性ぶどう膜炎非感染性ぶどう膜炎に分類されます。
[日本眼炎症学会]が作成した2019年のぶどう膜炎診療ガイドラインでは、本邦でよくみられるぶどう膜炎として表の感染性:9疾患、非感染性16疾患を解説しています。
大野重昭 他: ぶどう膜炎診療ガイドライン. 日本眼科学会雑誌 123:635-96.2019