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眼底出血以外にもある目の出血

目の出血というと多くの患者さんは眼底出血をイメージするようです。

主な目の出血

目の内外でみられる出血の多くは図の4つに大別されます。
このうち視力が低下するのは前房出血と硝子体出血です。
結膜下出血と黄斑以外の眼底出血では視力は正常です。

結膜下出血

白目が真っ赤になる結膜下出血はよく見られる眼科の病気です。
見た目が派手なため、多くの患者さんはびっくりして受診します。
眼球の壁の外の出血なのでものの見え方には影響ありません。
経過観察のみで、1-2週間後には自然に消えてなくなります。
しかし重症の目の病気に伴う眼底出血と勘違いしている患者さんは多く、目薬も出さず何の治療も必要ないとの説明に納得されない患者もいます。

前房出血

前房出血は、目を殴られたり、目にボールがあたったりするなど、眼球に衝撃が加わる鈍的眼外傷と呼ばれるけがで生じます。
外力によって虹彩の根元の血管が切れることが原因で、角膜と虹彩の間にたまる房水の中に出血します。
赤血球が下方に沈殿して、上のほうの透明な房水との間に水平線がみられることがあります。
赤血球が房水の排出口に詰まって眼圧が上昇すると、ひどい眼痛の原因になります。

硝子体出血

硝子体出血の多くは網膜から硝子体に向かう脆い新生血管が切れて発生します。
その2大原因は糖尿病網膜症と網膜静脈閉塞症です。
網膜が硝子体に引っ張られて破ける網膜裂孔ができる時に、正常の網膜血管が切れて出血する場合もあります。

眼底出血

眼底出血は眼球の内面を覆う網膜内部の層の間、あるいはその下の脈絡膜に出血するものです。
前房出血と硝子体出血はともに前房、硝子体という均一なスペース内全体に広がり、網膜に到達する光を遮るので患者さんは見えなくなります。
しかし眼底出血は出血した部位に赤血球が留まるので、網膜の中心の黄斑に及ぶ出血でなければ視力障害を生じることは通常ありません。
眼底出血は表のようなさまざまな原因で生じます。

出血する原因病名
血管の壁が脆くなる単純糖尿病網膜症
血管が詰まって血液が溢れる網膜静脈閉塞症
血圧上昇による血管のコブの破綻網膜細動脈瘤
血管の壁の炎症ベーチェット病
血液の異常白血病、貧血
新生血管からの出血滲出型加齢黄斑変性