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眼科の問診 2

発症経過の問診

患者さんの訴えを聴き出す場合、右目か左目かを確認することは重要ですがhttps://meisha.info/archives/2809、さらに発症の時間経過を正しく聴き取ることも重要です。
たとえば患者さんが[昨日から右目が急に見えなくなった]と訴えた場合、網膜中心動脈閉塞症CRAOのこともあれば視神経炎のこともあります。

急に見えなくなったのは何時?

両者は眼底検査で鑑別できますが、実は問診で区別できます。
[右目が見えなくなったのは昨日の何時ですか?]と尋ねるのです。
CRAOであれば[昨日のお昼過ぎ、1時頃に見えなくなった]などと答えてくれますが、視神経炎では[昨日から見えないが何時とは言えない]、あるいは「昨日の朝から見えにくかったが、午後にはかなり見えなくなり、夕方には全く見えなくなった」などと答えます。
発症時刻を答えることができるCRAOは突発性と呼ばれ、時間経過とともに症状が増強して何時とは答えられない視神経炎急性発症の経過を示します。

突発性は循環障害、急性は急性炎症

上の図のように突発性崖から落ちるような悪化のパターンで多くは循環障害です。
一方、急性発症坂道を転げ落ちるイメージに近く、多くは急性炎症によりますが、裂孔原性網膜剝離でも同様です。
眼科以外の他科でもたとえば心筋梗塞や脳出血は突発性発症で、扁桃炎や蜂窩織炎などの急性化膿性炎症は急性発症です。
循環障害以外でも尿管結石、椎間板ヘルニア、外傷などは突発性です。

慢性進行性と再発性

発症の経過にはそのほかに、慢性進行性再発性などがあり、上の表に追加記載しました。
そのような発症の時間経過を意識して患者さんから聞き取ることが重要です。