• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

9方向眼位写真

眼球運動障害の症例では正面(第1眼位、1枚)、上下左右方視(第2眼位、4枚)、左右の斜め上下方視(第3眼位、4枚)の合計9枚の顔写真を撮影して、これを3X3マス目に並べた9方向眼位図を作成すると臨床像の理解が容易になります(図左)。
そこで以前は図右のように撮影された眼部のプリントを切り貼りして作成しました。(図右は左動眼神経不全麻痺

電カル4分割表示を利用した9方向眼位作成

電子カルテシステムでも、デジカメやスマホカメラで撮影した写真を、PPTファイル上でトリミングして配列すれば同様の画像を作成できます。
しかし[クライオ]など電カルサブシステムの4分割表示を利用すれば、PPTを使用しなくても9方向眼位を簡単に作成できます(9分割表示が利用できればさらに簡単です)。

作成の実際

9枚の眼位写真がクライオの画像表示欄にあることを確認します。
そこからまず4枚の写真(右方視、正面視、右下方視、下方視)を図のように4分割表示します。
その際に4つのマス内の写真をそれぞれ拡大移動して、両眼像が適当なサイズでマスの中央に収まるよう調整します。
これをプリントスクリーン機能でコピーペーストして、新たな像として画像欄に取り込みます。(図A

同様にして、上段は白紙で右上と上方視の2枚を下段に貼りつけた画像を作成します。(図B
また右欄を白紙にして、左と左下方視の2枚を左欄に貼り付けた図も作成します。(図C
最後に左上方視の1枚を4分割の左下に配置した図を作成します。(図D

新しい4分割画面でAを左下、Bを左上、Cを右下、Dを右上になるよう配置し、必要部分のみ再度プリントスクリーンで切り取って取り込むと完成です。
図は1型Duane症候群https://meisha.info/archives/3050