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緑内障の分類

緑内障の定義

緑内障診療ガイドライン第5版では下記のように定義されています。
緑内障診療ガイドライン(第 5 版). 日眼会誌 126:85-177.2022

この定義の赤字で記載された視神経、視野、眼圧を評価するために表に示す検査が行われます。https://meisha.info/archives/529
表の1. – 4. の検査での異常は緑内障に共通で正常眼圧緑内障NTGを除き、緑内障の分類には関係しません。
一方、5. の隅角検査は緑内障眼の構造的異常の検査で緑内障の分類に重要です。

緑内障の分類

緑内障診療ガイドライン第5版では緑内障は発症(眼圧上昇)の仕方によって、原発緑内障、続発緑内障、小児緑内障に大分類されます。
さらに上記5. 隅角検査による開放隅角 VS 閉塞隅角の違いで下位の分類が行われます。

Ⅰ 原発緑内障(primary glaucoma)

POAGとNTGは眼圧で区別されます。
PACとPACSでは視神経の異常がまだみられず、緑内障ではありませんが、緑内障であるPACGの前段階と捉え、これらすべてを包括する概念としてPACDが提唱されます。

Ⅱ 続発緑内障(secondary glaucoma)

続発緑内障は他の眼疾患や全身疾患などによって眼圧が上昇します。
続発開放隅角緑内障では房水流出抵抗部位によって1 )- 3 )に細分類され、
続発閉塞隅角緑内障では隅角閉塞機序によって1 )- 4 )に細分類されます。

Ⅲ 小児緑内障(childhood glaucoma)