• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

角膜知覚計

本ブログは2020/8にスタートして2023/12/31時点で475記事を数えます。
若手眼科医に読まれているせいか、2024年正月には[このブログが専門医試験に大変役立ちました]という年賀状が筆者宛てに届きました。

2023年眼科専門医試験

そこでいずれも画像付きの臨床実地問題50問を調べてみました。
本ブログに関係する問題は表の目医者情報の欄にarchives番号で示しました(例えば問題2はhttps://meisha.info/archives/965)。

正解は公式には発表されていないので筆者の考えで記載しましたが、正解を確定できないものもありました。
問題23は中心性漿液性脈絡網膜症の治療法ですが、レーザー光凝固と光線力学的療法(PDT)のいずれも正解だと思います。
問題34はHirshberg法で15度が何△(プリズムジオプター)になるかですが、26.8△なので近い30△のcにしました。
問題45は白内障術後の炎症による黄斑浮腫(Irvine-Gass症候群)ですが、ステロイド点眼で軽快しなければ抗VEGF薬硝子体注射や硝子体切除が行われると思います。

Cochet‒Bonnet 型角膜知覚計

問題14に出題された画像はCochet‒Bonnet 型角膜知覚計ですが、最近は目にする機会が少ないのではないでしょうか。
角膜ヘルペスhttps://meisha.info/archives/169では角膜知覚が低下します。
図のように仰臥位にした患者の角膜に対してナイロンの糸を垂直に当てて屈曲させ、糸の接触を知覚できるかどうかで角膜知覚の低下を評価します。

知覚が鈍くなってもナイロン糸の長さが短くなれば、それだけ糸の先端にかかる力は強くなるので糸の接触を自覚できます。
正常では最長の60mmのナイロン糸であっても知覚できますが、角膜ヘルペスでは知覚できず、5mmずつ短くしてはじめて知覚できた長さで知覚低下を評価します。
感染性角膜炎診療ガイドライン第2版(日眼会誌:117巻:6号p478, 2013 )
しかし10年後に改訂された感染性角膜炎診療ガイドライン第3版(日眼会誌:127巻:10号p865, 2023)では下記のように検査の重要性は低下しています。
[角膜知覚は,加齢,角膜ヘルペス,CL 装用などで低下するとされており,特に角膜ヘルペスの診断に用いられてきたが,特異性は高くない.測定にはCochet‒Bonnet 型角膜知覚計が広く用いられている.あくまで自覚的検査であり,また加齢による低下もあるため異常値を明確に規定することはできないが,左右眼を比較して判断することが重要である.]