• 眼科通院中の患者さんや眼科医向けの役立ち情報

内麦粒腫とマイボーム腺梗塞

麦粒腫

麦粒腫はまぶたの有痛性の急性化膿性炎症で、原因の多くは黄色ブドウ球菌です。
そのうち外麦粒腫は、まつ毛の生え際近くに開口する皮脂腺(ツァイス 腺)や 汗腺(モル腺)の感染が原因で、まぶたの皮膚側の発赤腫脹がみられます。
通常は抗菌剤の内服、抗菌眼軟膏で治療します。
眼瞼後葉内の瞼板内脂腺であるマイボーム腺の感染である内麦粒腫では、眼瞼結膜の発赤とその中の白色の膿点が特徴です。
注射針で穿刺排膿(麦粒腫切開術:K208, 410点)して抗菌点眼薬を処方します。
Lindsley, K., et al. (2013). “Interventions for acute internal hordeolum.” Cochrane Database Syst Rev(4): CD007742.

マイボーム腺梗塞

一方、痛みはないものの、内麦粒腫の膿点に似た白点がみられ、ものもらいではないかと心配して眼科を受診する患者さんもいます。
これはマイボーム腺の分泌物である油が固まって腺の導管に詰まったマイボーム腺梗塞です。
異物感を訴える場合は、マイボーム腺の開口部を塞いでいる塊を注射針でほじり出します。これはマイボーム腺梗塞摘出術という手術手技(K213: 440点)になります。
予防として油が固まらないように洗顔時に温めてマッサージするように指導します。

マイボーム腺梗塞と内麦粒腫

両者は急性炎症所見としての発赤、疼痛の有無で臨床的に区別されますが、マイボーム腺梗塞の栓子中にグラム陽性球菌がみられることがあり、両者の違いはあいまいだとする意見もあります。
小幡博: 眼瞼・結膜セミナー マイボーム腺梗塞. あたらしい眼科 36:665-6.2019