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エタンブトール視神経症と中心暗点計

エタンブトール(EB)視神経症は中毒性視神経症に分類される視神経の病気で、投薬開始4-12カ月後に患者の数%にみられます。
https://meisha.info/archives/946
EB視神経症による視力障害は、早期に発見して投与を中止すれば可逆的に回復するものの、発見が遅れ高度に進行すると非可逆的になることがあります。
そのため、投与開始前と投与中の定期的な眼科検査を求める「適正使用のお願い」が2014年PMDAから出されています。
https://www.pmda.go.jp/files/000144564.pdf
しかし、投与中の眼科検査の頻度や内容など具体的方法に関して、実地眼科医のコンセンサスは得られていません。
中馬秀樹:薬物性視神経症. あたらしい眼科 35:1351-7.2018
さらに視力検査、視野検査、色覚検査などで変化がみられた場合、EB視神経症と判断して投薬中止を求めるカットオフ値をどうするかという点も問題です。

先のPMDA提示の「エタンブトール製剤使用にあたっての視力障害についての適正使用のお願い」には簡便な眼の検査の具体的方法として表の5つの検査が示されています。

河本式中心暗点計

このうち、3の中心暗点計は河本式中心暗点計で放射状に配列した円の図柄の表です。
石原忍, 鹿野信一. 小眼科学、改訂第18版: 15, 金原出版. 1978
中心の円が見えない、あるいは周囲に比べて不鮮明との反応で、中心暗点を鋭敏に検出します。
アムスラーチャートで中央の白点が見えるかどうか尋ねるよりも、中心固視を誘導しやすいため、中心暗点が容易で感度高く検出可能です。