超広角走査型レーザー検眼鏡(商品名:オプトス)を使用すれば、周辺までの眼底が無散瞳で1枚の写真として撮影できます。https://meisha.info/archives/3081
網膜裂孔の発見に有用なだけでなく、糖尿病網膜症の蛍光眼底造影では網膜無灌流野や新生血管の分布の把握が容易です。https://meisha.info/archives/3089
通常のR/G合成カラー画像とFA/IAの眼底造影撮影以外に、オプトスでは自発蛍光 AF: Autofluorescence撮影https://meisha.info/archives/342が可能です。
AFでの異常所見としては無蛍光、低蛍光、過蛍光があり、代表的な例を表に示してあります。
表中の赤数字はこのブログで取り上げた記事のarchive番号です。
紹介初診の患者さんでは通常のR/G合成カラー撮影と同時にAF撮影を行うことがお薦めです。
表中のたとえば網膜色素上皮裂孔を仮に見落としていても、ルチーンでAF画像を撮影していれば気が付くことができるからです。
網膜色素変性では視細胞が脱落萎縮した部位では低蛍光を示し、まさに現在脱落しつつある部位では過蛍光を示します。
萎縮型加齢黄斑変性で低蛍光を示す萎縮網膜範囲はカラー眼底写真よりもはるかにわかりやすいです。
黄斑ジストロフィの1病型であるスターガルト病ではfish tailと形容される白色のフレックがみられることがありますが、これはAFでは過蛍光を示します。
また黄斑全体も淡い過蛍光を示しますが、その変化は視神経乳頭周囲ではみられないという特徴がありperipapillary sparingとして有名です。