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小児の頭部MRI検査

乳幼児や小児で表のような異常が疑われる場合、脳や眼窩のCTやMRI画像を撮影することがあります。

Aの眼内腫瘍のうち白色瞳孔https://meisha.info/archives/1265が特徴の網膜芽細胞腫https://meisha.info/archives/1271では、眼内の石灰化が診断の決め手です。
以前はCT画像で確認しましたが、放射線被爆による発癌リスクを避ける観点から現在では、超音波Bモード検査が主体で、必要に応じてMRI検査https://www.gan.med.kyushu-u.ac.jp/result/ocular_tumor/index2が勧められます。
鈴木茂伸: 眼底の腫瘍、日本の眼科 91:36-40.2020
眼球突出を示す視神経グリオーマ図左)のような眼窩腫瘍やリポデルモイド図右https://meisha.info/archives/1337などの眼瞼結膜下腫瘍が疑われる場合も、病変の立体的把握と質的診断のためにMRI撮影が好まれます。

Bの視力/視野障害が眼球診察のみでは説明できない場合、視神経を含めた視路の異常をMRI検査で調べます。
Cの眼位眼球運動障害に関しては、斜頸が特徴の先天上斜筋麻痺https://meisha.info/archives/2121で、眼窩内の上斜筋萎縮の検査目的でMRIを行う場合があります。

小児MRI検査の問題

MRI検査では撮像の方法にもよりますが、比較的長時間(10~30分)の検査の間、頭部を動かさずに臥床している必要があります。
狭い筒状の機械内での大きな音に耐えられず動いてしまう可能性のある年少児では、以前は眼科医がトリクロリールなどの睡眠導入剤を処方して眠らせた状態でMRI室に行ってもらい、放射線技師と放射線科医に撮像をまかせていました。
しかし検査途中で覚醒するなど検査失敗が多いこともあり、現在は鎮静下でのMRI検査を小児科に依頼しています。

鎮静が必要な年齢

そこで何歳以下を小児科に依頼するかが問題です。
インターネットで調べても年齢をはっきり示す施設は多くありませんが、ある脳神経科専門クリニックの案内では以下のような記載がありました。

小学校中学年(3,4年生)以上はほぼ問題なく撮影できる、低学年(1,2年生)であっても8割は可能、5歳前後でも落ち着いている子なら撮れることがある。]